アゲート (Agate)
(SiO2)
瑪瑙(めのう)。石英の微細結晶の集合体(潜晶質)であるカルセドニー(玉髄)のうち、縞状の模様をもつもの。色や模様は豊富で、多孔質のため着色も容易でもあることから古くから装飾品や装身具に用いられた。 プリニウス(『博物誌』)によれば非常に効果が高いとされる石で、長寿や富、健康をもたらし、人間関係の失敗を防ぐ。蜘蛛や蠍の毒に有効で、石を見るだけで眼に効能があり、口に含むと渇きが鎮まる。また、マギ僧たちによれば、焼いた時の煙が台風や竜巻をもたらし、純粋な石は沸騰した水を冷やし、単色の瑪瑙は競技者を不敗にすると云う。その石が本物であれば、油と様々な色の絵具の入った壺に石を入れて熱すると、全て朱色一色に変えてしまうと云われる。 (1) シチリア島から多く産出したため、そこの古い河の名前アカテスが転じてアゲートとなった。和名はその産状が腎臓状で馬の脳のようだったことから命名されたらしい。 (2) 青や緑などに着色されて輪切りにされた状態で売られていることが多い。 (3) モース硬度は石英と同じ7。 |