新王都ゼノビア
ランスロット 「 殿下…。どうしても、 やらねばなりませぬか…。
トリスタン 「 おまえたちができぬなら、 私がやろう…。
ランスロット 「 それはなりませぬ。 が…しかし……。
トリスタン 「 この祝いのうたげを利用するのだ。 チャンスは今しかない…。
デスティン 「 トリスタン皇子ではないか…。 いったいここで何を…?
トリスタン 「 …貴殿に怨みはないが、 生きていられてはこまるのだ…。
ランスロット 「 …勇者殿! ごかくごをッ!
デスティン 「 ウッ…な、なにをする……。 うわ〜ッ!
トリスタン 「 すまぬ…、デスティン殿。
「 英雄殿にいられては、いつの日か ゼノビア王国の覇権をめぐる 争いが起きてしまうことだろう。
ランスロット 「 ……ゆ、ゆるしてください。 おおっ、神よ……。
トリスタン 「 私は貴殿のことをわすれない。 安らかに眠ってくれ……。
こうして ゼテギネア大陸に 新たな王者が誕生した。
その後、新ゼノビア王国は トリスタン国王のもとで 永きにわたる平和を手にする。
トリスタン国王や 王をとりまく騎士団の名は 永遠に語られる事だろう…。
だが、戦乱の中で生まれ 戦乱の中に消えていった ひとりの英雄を知る者はいない。
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