(山域で膝を突くマグナス)
マグナス 「…ハァ…ハァ… 「……クソッ!! (マグナスの前にデスティンが現れる) 勇者デスティン 「大丈夫か? …マグナス。 マグナス 「どういう事なのですか? 何故、俺達を…… 勇者デスティン 「王道を目指す指導者の前に、 武勇を誇る君が帰ったら… 「…この国は一体どうなる? 恐らく戦勝に浮かれる戦士達は 皆、君を支持するだろう。 「しかし… 君はその声に応えられるのか? 「今の君は戦う事しか知らない… そんな君が、争いの無い世界で 人を導けるのか? 勇者デスティン 「今の君では、 …今のままの君では、 「この国の余計な混乱を生む だけなのだ。 …分かってくれるな。 マグナス 「………。 勇者デスティン 「さぁ行くぞ、マグナス。 君はまだ倒れてはいけない。 「君はその力を活かす義務がある。 優れた能力を持つ者として、 学ぶべき事がある。 「この現実から目を背けるな。 その身で全てを受け止めろッ! …そしてやり直すのだ。 「マグナス、 …立て、そして我々と共に来い。 (デスティンが振り返って、来た方向へ歩き去る。マグナスが立ちあがる) |
(荒地に倒れたマーリ。貴族が歩いてくる)
元東部将軍ケリコフ 「何という事だ。あのような者達が この国を支配するだと? 「私はこんな事では終わらんぞ。 (ケリコフがマーリに向かって歩く) 元東部将軍ケリコフ 「究極の力の秘密を持って、 ローディスに……ん? 元東部将軍ケリコフ 「…この娘は…。 (マーリのスカートの裾から赤子が姿を現し、宙に浮いて何かの力に包まれる。) 元東部将軍ケリコフ 「うッうわぁー!! (ケリコフが闇に包まれ異界に消し去られる。) しわがれた老人の声 「これで4度目の転生か…。 ……クックック…。 「これが神の力の一端。 これぞわしが求め続けた肉体。 「……さぁ始めるか…。 |